ブラジルモアイ大納言の日記

うれしい!たのしい!だいすき!

彼と漫画

どうもけんていです。今日は部活のキャプテンの話。

高校時代、同じ野球部のキャプテンだった男は、野球のセンスもさることながら、人一倍努力をしていた。そんな彼を尊敬していた。

僕は野球が好きだったが、辞めたくなることも多かった。
だけど彼と頑張って過ごしたおかげか、三年間野球部として過ごすことができた。
自分は野球が下手くそで、ベンチに入れるような選手では無かったが、彼のおかげで野球を嫌いにならずに高校生活を終えられた。


そんな彼は、部活外では少し変わっていた。
漫画を読むとすぐに影響を受けるような人間で、『宇宙兄弟』を読んだときは、「宇宙飛行士になる」と言い、『NARUTO』を読んだときは「忍者になる」と言って、他の友人と忍者ごっこをしていた。
その当時は正直、「意味が分からんことしてんなぁ」と思っていたし、「影響受けすぎ!チャクラなんか出るかよ!」と思っていた。


・・・

大学生になり、僕はすごく漫画を読むようになった。
というのも、日々を過ごしていると心身辛くなるときがあるのだ。

少しでも辛い気持ちを紛らわそうと思って、なんとなく漫画を読んだところ、その漫画ごとの世界観に引き込まれて何冊も何冊も読むようになった。

読み終わってから辛い現実に戻されるが、その漫画の教えとかが案外、心の支えになったり、頑張ろうという気持ちを与えてくれていた。


・・・

当時の彼は、ストレスや辛いものは、あまり人前には出さなかった。

僕より親しい友人に悩みを解決してもらっていたかもしれない。
でも、もしかしたら漫画を読んで気を紛らわしていたかもしれない。
そうだとしたら、漫画から得られるものを心の支えにしてストレスをあまり出していなかったのかもしれない。

NARUTO』から得られるものは「友との友情」や「信頼」を、『宇宙兄弟』なら「挑戦」や「未来への希望」といったところだろうか。

辛いものを聞いてあげられなかった僕が悪いが、漫画がその役を担っていたのなら、勝手な解釈かもしれないが、漫画は彼を救ってくれた存在であり、漫画には感謝している。


…どうせならチャクラを与えてくれても良かったが。

・・・

キャプテンだった彼は今、ランクルーであったり体操の日本代表であったりと日々充実している、と僕は見てとれる。

もしかしたら、彼はまた何かの漫画に影響を受けて日々を頑張っているのではないか、と思ったりもする。
体操の漫画か、それともランニングの漫画か、どんな漫画なのか気になったりするが、そもそも読んでいないだろうかもしれない。
ただの妄想かもしれないから辞めておこう。

だけど、その裏では、辛いことがあるのかもしれない。


漫画を読むことに意味なんか無いし、暇つぶしかもしれない。しかし、人によっては人生を変えさせたり、心の支えになるものだ。

僕にとっても(もしかして彼にとっても)漫画というものは、そういった日々の辛さへの支えとなっているもの。

辛い日々であるが、今日も漫画を読んで過ごす。せめて心が素直なうちにたくさんの漫画を読んでおこうと思いました。

彼が辛くなったときに、「この漫画良いぞぉ!読んでみてくれや」と言えるように...。


ちなみに今読んでいる漫画は『少女ファイト
という女子高生バレー漫画です。

スポ根モノに弱く、毎回読むたびに涙ぐみます。


ちなみにお話に出てくるキャプテンは今や音信不通です。ヨーロッパのプロ野球選手になって以来、LINEも無くなったため生きているのかどうなのか...。